プログラミング言語

プログラミング言語とは?15種類のプログラミング言語を難易度や職業別に徹底解説

公開日:2021.12.08/更新日:2024.04.22

プログラミング言語とは?15種類のプログラミング言語を難易度や職業別に徹底解説

「プログラミング言語ってどんなもの?」「プログラミング言語を使って何ができるの?」プログラミング言語について何となく知っていても、詳しく説明できない方は多いことと思います。

プログラミング言語とは、人がコンピューターを思い通りに動かすために必要となる、コンピューター専用の言語のことです。

プログラミングとは、簡単に言うとコンピュータにさせたいことを順番に組み立てていく作業のことです。

プログラミング言語を使いこなせば、以下の4つのことができるようになります。

プログラミング言語でできること
① Webサイトの構築
② アプリケーション開発
③ 電子機器の動作制御
④ AI・機械学習プログラムの開発

現在、プログラミング言語は特定の言語の派生言語を含めると1,000以上もの種類があるといわれています。その中でも特にメジャーな言語は以下の15個で、難易度やできることは、以下の通りです。

プログラミング言語の種類一覧

難易度プログラミング言語できること
HTML・CSS・Webページのレイアウト・デザイン
・HTMLメールの作成
PHP・Webサイトのバックエンドの開発
・Webアプリケーションの開発
・CMSの開発
Ruby・Webサイトのバックエンドの開発
・Webアプリケーションの開発
Visual Basic (Visual Basic.NET・Windowsアプリケーションの開発
・Officeアプリケーションの拡張機能の開発
★★JavaScript・Webサイトのフロントエンドの開発
・動的なWebページの開発
・Webアプリケーションの開発
★★Python・AIの開発
・Webアプリケーションの開発
・バックエンドの開発
・データの分析・解析
★★★Go・バックエンドの開発
・ドローンやロボットの制御
・IoT開発
★★★Swift・Apple製品向けアプリケーションの開発
★★★C・Windowsアプリケーションの開発
・ゲームの開発
・Webアプリケーションの開発
★★★★Kotlin・Androidアプリの開発
・バックエンドの開発
★★★★Java・Androidアプリの開発
・バックエンドの開発
・組み込みシステムの開発
・ゲームの開発
★★★★R・機械学習
・データの分析・解析
★★★★C・OSの開発
・組み込みシステムの開発
・ソフトウェア開発
★★★★Objective-C・iOSアプリの開発
・MacのPCアプリの開発
★★★★★Julia・機械学習
・データの分析・解析

プログラミング言語は種類によってできることが異なるので、やりたいことや就きたい職業があるなら目的に合ったプログラミング言語を習得しなければなりません。

そこで、この記事ではプログラミング言語について詳しく知りたい方に向けて、以下のポイントについてご紹介します。

本記事のポイント
◎プログラミング言語とは何なのか、成り立ちや仕組みを紹介
◎プログラミング言語を使ってできることを解説
◎プログラミング言語の種類を難易度が低い順に紹介
◎なりたい職業別に学ぶべきプログラミング言語を解説

上記のポイントを押さえると、あなたがこれから学ぶのにふさわしいプログラミング言語は何かが分かるようになります。

プログラミング言語について理解を深められるように、ぜひ最後まで読み進めていただければ幸いです。


プログラミングの学習を始めたら、まずは「プロ検」にチャレンジ!

「学校でプログラミングが必修化されたものの、子供がどこまで理解しているのか分からない…」 「目標がないから、学習モチベーションが続かない…」 とお悩みの方も多いかと思います。

プロ検は、レベル別・言語別になっているため、プログラミングの学習を始めたばかりのお子様も、既に学習が進んでいるお子様も、ご自分のレベルに合わせてチャレンジすることができます。


合格すると「合格証書」がもらえるため、頑張りが形になることで、受験者の励みになり「次回はもう1つ上の級に合格したい!」とやる気に繋がります。




プログラミング言語とは

プログラミング言語とは

プログラミング言語とは、人がコンピューターを思い通りに動かすために必要となる、コンピューター専用の言語のことです。

1950年代に初めて生み出されて以来、現在では1,000以上ものプログラミング言語の種類が存在しているといわれています。

プログラミング言語がなぜ生まれたかというと、以下のように人とコンピューターでは理解できる言語に違いがあるからです。

人とコンピューターが理解できる言語は違う
人が理解できる言語(プログラミング言語)テキスト形式
コンピューターが理解できる言語(機械語)数字の「0」と「1」だけ

コンピューターを動かしている心臓部であるCPUが理解できるのは、数字の「0」と「1」の羅列だけです。

人がコンピューターに実行させたい命令があっても、「0」と「1」だけでは果てしない数の組み合わせが必要となり、細かい指示を出すのは極めて困難になってしまいます。

そこで、「0」と「1」しか理解できないコンピューターを動かすには指示書である「プログラム(ソースファイル)」が必要となり、プログラムを作成する作業であるプログラミングを行うためにプログラミング言語が生まれました。

上記の図にあるようにプログラミング言語の多くは数字ではなく、単語を記述するテキスト形式となっているので、人が理解しやすくなっています。

プログラミング言語が生み出されたことによって、コンピューターに指示を出すのが容易になったのです。

さらに詳しくご説明すると、プログラミング言語を使用してコンピューターに命令を出す際には、2段階の変換をする必要があります。

そこで、下記の図と共に、人からコンピューターへ指示を伝える仕組みを解説します。

まず、用語の説明をします。

ソースファイルプログラミング言語で書かれた指示の元になるファイル
オブジェクトファイルプログラミング言語と機械語の中間言語(ほとんどがアセンブラ言語)で書かれたファイル
実行ファイル機械語で書かれたコンピューターが指示を実行できるようになったファイル
コンパイラソースファイルをオブジェクトファイルに変換するためのプログラム
リンカオブジェクトファイルを実行ファイルに変換・統合するためのプログラム

プログラミング言語で書かれたソースファイルは、まずはコンパイラを通して中間言語に変換されたオブジェクトファイルになります。

さらにオブジェクトファイルをリンカに通すことで、ようやくコンピューターが理解できる「0」と「1」の羅列となった実行ファイルに変換することができるのです。

英語圏で暮らす人とコミュニケーションをとる時に英語や辞書が必要なように、コンピューターを自在に動かすためには、まずプログラミング言語を使って、ソースファイルを作成しなくてはなりません。

プログラミング言語でできること4つ

プログラミング言語で出来ること

プログラミング言語を活用すればコンピューターを思い通りに動かして、以下のようにさまざまなことができるようになります。

プログラミング言語でできること4つ
① Webサイトの構築
② アプリケーション開発
③ 電子機器の動作制御
④ AI・機械学習プログラムの開発

ひとつのプログラミング言語がさまざまな分野に活用されているケースもあるものの、多くのプログラミング言語には得意とする分野があります。

活用するプログラミング言語によって異なる、できることについて、詳しくご紹介します。

Webサイトの構築

この記事も含めて、私たちが日頃から目にしているWebサイトの約8割を占めている文字の大きさやフォント、画像やバナーの設置場所といったサイトデザインは、HTML・CSSというプログラミング言語で書かれています。

Webサイトはただ読んで情報を得るだけでなく、ご存知の通り、問い合わせや買い物にも利用可能です。

問い合わせフォームの設置やネットショッピングで決済できる仕組みを備えるため、残りの2割の部分には、HTML・CSSとは異なる、さまざまなプログラミング言語が活用されています。

ひとつのWebサイトであっても、部分ごとに持たせたい役割に応じて、複数のプログラミング言語を使い分けています。

そのため、Webサイト上で幅広い機能を利用できるようになっているのです。

アプリケーションの開発

プログラミング言語は、スマホやパソコンにインストールするアプリケーションにも活用されています。

アプリケーションの種類は以下のように多岐にわたり、内容に応じて使われるプログラミング言語も異なります。

・SNS
・コンテンツ閲覧
・ゲーム
・地図
・資料作成
・編集

また、同じアプリケーションでも、部分によって別のプログラミング言語が必要です。

・ユーザーが直接目にするフロントエンド
・ユーザーからは直接見えないバックエンド

私たちは、今や利用する店ごとに専用アプリをダウンロードしている状態なので、今後もアプリケーション開発市場は拡大することが予想されます。

電子機器の動作制御

家電や車などに組み込まれている電子機器の動作制御をするためにも、プログラミング言語が利用されています。

私たちの身の回りには、プログラミング言語が活用されることによって、タイマー機能を利用できる炊飯器や洗濯機などの家電があふれています。

今では、スマホの位置情報から帰宅することを察知して、エアコンを作動させるような「IoT(モノのインターネット)」技術も出現しています。

プログラミング言語は、今後はより一層、注目される可能性があります。

AI・機械学習プログラムの開発

プログラミング言語は、AI・機械学習プログラムの開発にも役立っています。

以下の例にあるように、プログラミング言語が少しずつ生活に溶け込んでいるものも少なくありません。

・スマホに「〇〇について調べて」と呼びかけた時の音声認識
・レントゲン画像の異常検知
・スポーツ中のフォーム矯正

これから人々の生活をより豊かにするために、新たなAI・機械学習プログラムの開発や精度向上が期待されています。

【15種類|難易度とできることを解説】プログラミング言語の種類一覧

プログラミング言語の種類一覧

プログラミング言語は私たちの生活に身近なWebサイトやアプリケーション、電子機器などに活用されていますが、種類によって習得する難易度が異なります。

一般的には、作られたのが古いプログラミング言語は難易度が高く、活用しやすいように改良が重ねられた新しいプログラミング言語は難易度は低い傾向があります。

プログラミング言語の難易度と開発時期の関係性

しかし、比較的新しいプログラミング言語であっても、改良される前の言語の知識がなければ習得しにくかったり、別のスキルが求められたりする場合もあります。

知っておくべきプログラミング言語を、以下の表にあるように難易度が易しい順に15個取り上げ、できることを解説します。

HTML・CSS

HTML・CSSは8割以上のWebサイトで活用されているプログラミング言語で、特徴は以下の通りです。

HTML・CSSの特徴
難易度
将来性★★★
できること・Webページのレイアウト・デザイン
・HTMLメールの作成

HTMLはWebサイトの構造や内容を規定し、CSSは装飾などのスタイルを規定するため、これら2つのプログラミング言語はセットで用いられます。

HTMLでは以下のように「<>」で囲んだタグを用いることによって、意味を与えます。

HTMLの使い方の一例
<h?>〜</h?>
「~」には記事タイトルや各章の見出しのテキスト、「?」には1~6までの数字を入れる
→1を入れると最も大きな文字サイズ、6を入れると最も小さい文字サイズに表示できる

CSSの基本となるのは、「セレクター{ プロパティ : 値; }」という書き方です。

CSSの使い方の一例
p{color:#ff0000;}
 →HTML上のpタグで囲われている文字を赤色(赤色のカラーコードがff0000)に表示できる

どちらも覚えてしまえば、英単語のように使いこなせるため、難易度は低めです。

Webに関わるなら必須のプログラミング言語といえます。

PHP

1996年頃に登場したPHPは、HTML・CSSと合わせてWebサイトの構築に利用されているプログラミング言語です。

特徴は、以下の通りです。

PHPの特徴
難易度
将来性★★★★
できること・Webサイトのバックエンドの開発
・Webアプリケーションの開発
・CMSの開発

HTML・CSSと違い、ユーザーが操作する状況によって表示内容を変えられる動的な仕組みを作れるのが、PHP最大の特徴です。

動的な仕組みとは、例えばショッピングサイトでの閲覧履歴から、次にログインした時に「同じ商品や類似したおすすめ商品を自動表示される機能」のことをいいます。

PHPを活用すれば、ユーザー、一人ひとりに寄り添った情報の提供が可能になるのです。

また、これまでWebサイトを構築する際には、テキストや画像のデザインやレイアウトを1ページずつ作成していました。

そこに一元管理できるシステム「CMS」を導入すると、データベース上に保存されている画像やテキストなどのデータからWebサイトを自動生成できるようになります。

代表的なものだと、PHPは、世界トップシェアを誇るCMSであるWordpressに採用されています。

Point!   PHPを習得する際には情報サイトや書籍が多くあるため、基本的な形式さえ理解できればWebサイトの構築を行えます。   PHPを習得するならWebサイト構築の基本となっているHTML・CSS ・多くのWebアプリに使用されているJavaScript   とあわせて学ぶのがおすすめです。

Ruby

Rubyは日本人が開発したプログラミング言語で、特徴は以下の通りです。

Rubyの特徴
難易度
将来性★★★★
できること・Webサイトのバックエンドの開発
・Webアプリケーションの開発

Rubyはコードが簡潔なだけでなく、日本人が開発したというだけあって日本人にとって読み書きしやすくなっています。

習得のための情報が手に入りやすいので、難易度は低めです。

Visual Basic(Visual Basic.NET)

Visual BasicはMicrosoftが開発したプログラミング言語で、改良が加わって2002年にVisual Basic.NETになりました。

特徴は、以下の通りです。

Visual Basic(Visual Basic.NET)
難易度
将来性★★
できること・Windowsアプリケーションの開発
・Officeアプリケーションの拡張機能の開発

Visual Basic.NETを開発したのはMicrosoftなので、Windows関連のアプリケーション開発に利用されています。

中でもWordやExcel、Outlookといったオフィスでよく利用されているアプリケーションにさらに使いやすい機能を追加したり、見た目を変更したりする拡張機能の開発が注目されています。

Visual Basic.NETは学びやすく使いやすい仕様のため、難易度が低く、初心者向けです。

採用されている案件が少ないため、将来性が高いとは言えません。

しかし、Visual Basic(Visual Basic.NET)で基幹システムを開発し続けたいと考えるなら、習得してもよいでしょう。

JavaScript

JavaScriptは、近年需要が高まっているWebサイトに、アニメーションのような動的な要素を付与できる

プログラミング言語です。

特徴は、以下の通りです。

JavaScript
難易度★★
将来性★★★★
できること・Webサイトのフロントエンドの開発
・動的なWebページの開発
・Webアプリケーションの開発

特定のサイトを見ていると画面上に別の広告画面(ウィンドウ)が自動的に起動する「ポップアップウィンドウ」も、このJavaScriptが活用されています。

JavaScriptは、Webサイトを構築するプログラミング言語と合わせて使用することになるため、HTML・CSSPHPと合わせて習得するのがおすすめです。

Python

Pythonは、オランダ人が1991年に開発したプログラミング言語で、InstagramやYouTubeなどのWebアプリに活用されています。

特徴は以下の通りです。

Pythonの特徴
難易度★★
将来性★★★★★
できること・AIの開発
・Webアプリケーションの開発
・バックエンドの開発
・データの分析・解析

Pythonは、Webアプリの開発を始めとする幅広い用途に利用されています。

その中でも注目を浴びているのは、データの高度分析・解析ができることによって需要が高まっているAI分野での活用です。

世界中でさまざまな用途に利用されていてシェアが高いため将来性も申し分なく、これからプログラミング言語を学ぼうとしているならPythonがおすすめです。

シンプルなコードで難易度は高くありませんが、Pythonはさまざまな活用方法があります。

習得するのであれば、活用する分野を定めてから勉強するのがおすすめです。

Go

Goは、2009年にGoogleが開発したプログラミング言語で、特徴は以下の通りです。

Goの特徴
難易度★★★
将来性
できること・バックエンドの開発
・ドローンやロボットの制御
・IoT開発

「GoBot」というフレームワークが公開されているため、ドローンを制御するシステム開発を手軽にできると人気です。

Goはコードがシンプルでセキュリティが高いという特徴があり、JavaやCに触れたことがある人なら難易度はそこまで高くありません。

Swift

Swiftは、Appleが開発したコンピューターを動かすオペレーティングシステム「iOS」アプリの開発に活用されている新しいプログラミング言語です。

2014年に、コードが一般公開されました。特徴は、以下の通りです。

Swiftの特徴
難易度★★★(英語力が必要)
将来性★★★
できること・Apple製品向けアプリケーションの開発

SwiftはiPhoneやiPadで動くアプリや、MacBookやAirMac用のPCアプリ、Aapplewatchのアプリ開発に利用できます。

Swiftが開発されるまでiOSアプリの開発にはObjective-Cが活用されていましたが、SwiftはObjective-Cよりもコードが短くシンプルなプログラミング言語です。

2014年に公開さればかりで、Swiftが活用されている市場はまだ大きくありませんが、将来的に需要が高まることが期待できます。

しかし、頻繁にバージョンアップされている上に、習得のための情報サイトがあまりありません。

必然的に海外サイトを元に勉強することになり、英語力がなければ難易度はやや高めです。

C#

C#は、MicrosoftがCを元にしたC++をさらに改良して、2000年に開発したプログラミング言語です。

特徴は、以下の通りです。

C#の特徴
難易度★★★
将来性★★★
できること・Windowsアプリケーションの開発
・ゲームの開発
・Webアプリケーションの開発

C#は、Microsoftの公式サイトに用いられています。

「Unity」というゲーム開発エンジンを用いれば、簡単にゲーム開発が可能です。

C#で開発できるゲームは幅広く、以下のようなゲームの種類で活用されています。

C#で開発できるゲームの種類
プラットフォーム型ゲームキャラクターが足場から足場へと飛び移って、目標地点への到達を目指すゲーム
サイドスクロールアクションゲームキャラクターの左右の動きに合わせて、画面が横にスクロールしていくゲーム
RPG課題や障害を乗り越えながらキャラクターを強化して、物語のエンディングを目指すゲーム
AR現実世界とリンクした、拡張現実を作り出して楽しむゲーム
MR専用の装置を身に着けて、別世界の仮想現実を作り出して楽しむゲーム
モバイルゲーム持ち運びできるモバイル端末で楽しむゲーム
3Dゲーム上下・左右・奥行きの三次元の動きができて、まるでその世界にいるような感覚で楽しむゲーム

C#の難易度はやや高めですが、習得すれば汎用性が高い上に実行速度が速くて、ストレスなく開発できます。

Kotlin

Kotlinは、JetBrainsが開発したAndroidアプリ開発の公式言語となっているプログラミング言語です。

2012年にコードが一般公開されました。

特徴は、以下の通りです。

Kotlinの特徴
難易度★★★★
将来性★★★
できること・Androidアプリの開発
・バックエンドの開発

海外ではUberやEvernote、Netflixといった企業がKotlinを利用したバックエンドを制作していて、日本の企業においてもKotlinの活用が進んでいます。

Javaで作成されたコードが多く引き継がれていて、KotlinとJavaの相互利用が可能です。

Kotlinそのものは扱いやすく、Javaよりも難易度が低くなります。

しかし、日本語の学習教材や情報サイトが少なく、独学での習得は難しくなっています。

Java

Javaは幅広い用途に活用できるプログラミング言語で、特徴は以下の通りです。

Javaの特徴
難易度★★★★
将来性★★★★
できること・Androidアプリの開発
・バックエンドの開発
・組み込みシステムの開発
・ゲームの開発

基本的にはどんな環境でも利用できるJavaは、幅広い用途に活用されていますが、特にAndroidアプリの開発を得意としています。

大企業の大規模なシステム開発におけるシェアが高く、将来性が期待できます。

Javaそのものは技術的に難しいものの、日本語の学習教材や情報サイトが多くあるため、挑戦しやすいでしょう。

ちなみにJavaとよく似たJavaScriptは全く別のプログラミング言語で、Webページにポップアップウィンドウといった動的要素を加えたい時に使用します。

R

Rは、統計学者が開発したAIや機械学習に活用されているプログラミング言語です。

特徴は、以下の通りです。

Rの特徴
難易度★★★★
将来性★★★
できること・機械学習
・データの分析・解析

Rは、海外ではGoogleやFacebook、日本ではDeNAなどで活用されています。


JavaやC#のように汎用性は高くありませんが、統計解析に特化したRはビッグデータを分析する際に役立ちます。

Rそのものは難しくないものの、統計を分析するスキルがなければ使いこなせないため、難易度は高めです。

C

Cは1970年代に生まれて以来、これを元に数多くのプログラミング言語が派生するほど古い歴史を持つプログラミング言語です。

現在でも、基幹システムや組み込みシステムなどの開発に多く活用されています。

Cの特徴は、以下の通りです。

Cの特徴
難易度★★★★
将来性★★★★
できること・OSの開発
・組み込みシステムの開発
・ソフトウェア開発

タイマー機能がある炊飯器や洗濯機の他に、冷蔵庫やテレビなどの家電にもCで書かれたプログラムが組み込まれていて、動作制御を行っています。

Cを活用するためには、ソフトウェアだけでなくハードウェア領域の知識も必要になるため、難易度は高めです。

Cを元にC++やC#が開発されてきましたが、汎用性が高く難易度も高いCの知識が必要となるケースは多いので、将来的にも需要は高いままであることが予想されます。

Objective-C

Objective-Cは、Cを元に1983年に開発されたプログラミング言語です。

特徴は、以下の通りです。

Objective-C
難易度★★★★
将来性★★
できること・iOSアプリの開発
・MacのPCアプリの開発

Objective-Cは、Appleが開発したコンピューターを動かすオペレーティングシステムである、iOSアプリの開発や保守に利用されています。

そもそもCの難易度が高いため、Cを習得済みの人ならObjective-Cは難しく感じることはないものの、初心者が習得するには難易度は高めです。

AppleがiOSアプリ開発のために作ったSwiftの方がシンプルなコードになっているため、これから習得するのであれば、Objective-CよりもSwiftの方が注目されています。

Julia

Juliaは、高度な数値解析や技術計算に特化したプログラミング言語で、2012年にコードが一般公開されました。

特徴は、以下の通りです。

Juliaの特徴
難易度★★★★★
将来性★★★
できること・機械学習
・データの分析・解析

他のプログラミング言語の良いところを組み合わせて開発されたJuliaは、汎用性がありながらも便利さや処理の速さにおいて、既存のプログラミング言語を大幅に改良されています。

特に、近年機械学習や統計解析を多く活用している医療やマーケティング分野で注目が集まっています。

ただし、Juliaはまだ新しいプログラミング言語で認知度が低く、学習教材や情報サイトがまだ少ないため、難易度は非常に高めです。

なりたい職業別!あなたが学ぶべきプログラミング言語を紹介

なりたい職業別!あなたが学ぶべきプログラミング言語を紹介

難易度別にさまざまなプログラミング言語の特徴について分かったところで、なりたい職業がある方にとってはその職業に就いた時に役立つプログラミング言語は何なのか気になっているのではないでしょうか。

どの職業においても共通して学んだ方が良いプログラミング言語は、シェアの高いPythonJavaの2つです。

なぜなら、シェアが高いプログラミング言語は活用される場面が多く、それだけ需要も将来性も高いからです。

ここでは、プログラミング言語を活用する仕事として人気のある職業を以下の6つ取り上げ、なりたい職業別に学ぶべきプログラミング言語についてご紹介します。

プログラミング言語を使用する人気の職業6つ
① プログラマー
② システムエンジニア
③ Webエンジニア
④ ゲームエンジニア
⑤ 組み込みエンジニア
⑥ AIエンジニア

プログラマー

プログラマーとは、システムエンジニアが作成した設計図を元にプログラミングを行って、サービスを実装できる形にする職業です。

プログラマーが学ぶべきプログラミング言語は、分野別に以下の通りとなっています。

プログラマーが学ぶべきプログラミング言語
Webサイトの構築PHP、Ruby、JavaScript
アプリケーションの開発Java、C#
ゲームの開発C++、C#

システムエンジニア

システムエンジニアとは、プログラマーと違って直接クライアントにヒアリングを行い、システムの詳細設計を行う職業です。

システムエンジニアが学ぶべきプログラミング言語として、まず基本となるのは「Javaです。

なぜなら、システムエンジニアが開発することが多い法人向けのシステムは、Javaが利用されていることがほとんどだからです。

以下のように、Javaに加えて特定の分野に特化したプログラミング言語を学ぶと、幅広い業務ができるITエンジニアとして、出来る業務が広がる可能性があります。

プログラマーにおすすめのプログラミング言語
Webサービスの開発Ruby、PHP
AI・機械学習プログラムの開発Python

Webエンジニア

WebエンジニアとはWebアプリケーションを開発したり、Webサイトを制御するシステムを作成したりすることに特化した職業です。

Webエンジニアが学ぶべきプログラミング言語は、以下の通りです。

Webエンジニアが学ぶべきプログラミング言語
フロントエンドHTML、CSS 、JavaScript
バックエンドPHP 、Ruby 、Python 、C 、C++ 、Swift 、Java

ユーザーが直接目にするフロントエンドを作成したい場合はJavaScript、ユーザーが目にすることのないバックエンドやデータベースのシステムを開発したい場合はPHP、Java、Pythonの習得がおすすめです。

ゲームエンジニア

ゲームエンジニアとは家庭用ゲーム機や、スマートフォンやパソコンで遊べるゲームを開発する職業です。

他のITエンジニアと違って、ゲームエンジニアは異なる部門と連携しながら、デザインやサウンドに関する業務も行うことがある専門性の高い職業となっています。

ゲームエンジニアが学ぶべきプログラミング言語は、以下の通りです。

ゲームエンジニアが学ぶべきプログラミング言語
C「Unity」というゲーム開発エンジンを用いてゲームの開発 、プラットフォーム型ゲーム 、サイドスクロールアクションゲーム 、RPG 、AR、MR 、モバイルゲーム 、3Dゲーム
SwiftiPhoneやiPad、MacのPCなどで使えるゲームの開発
JavaScriptブラウザゲーム(ゲームソフトをダウンロード・インストールすることなくインターネットに接続すれば遊べるゲーム)の開発 、2Dゲーム 、シューティングゲーム 、アクションゲーム
C++家庭用ゲーム機のソフトなどコンシューマーゲームの開発
Rubyソーシャルゲーム 、モバイルゲーム

組み込みエンジニア

組み込みエンジニアとは、電子機器を制御するシステムを開発する職業です。

ソフトウェアに加えて、ハードウェア領域の深い知識が必要となるため、非常に専門性が高くなっています。

組み込みエンジニアが学ぶべきプログラミング言語は、以下の通りです。

組み込みエンジニアにおすすめのプログラミング言語
C 、C++ 、Java 、Visual Basic(Visual Basic.NET)

特にCやC++を習得していると、汎用性が高くさまざまなシステム開発に携わることができるようになります。

4-6.AIエンジニア

AIエンジニアとは、データを解析してAI開発を行う職業です。

AIがビッグデータを高速処理できるように、効率良く学習できるプログラミング設計を行います。

AIエンジニアが学ぶべきプログラミング言語は、以下の通りです。

AIエンジニアにおすすめのプログラミング言語
Python 、R 、Julia

特にPythonはシェアが高いため、必須だと言えるプログラミング言語です。

プログラミング言語は子どもの頃から早く学び始めよう!

プログラミング言語は子どもの頃から早く学び始めよう!

あなたが目指す職業や、やりたいことを実現するために学ぶべきプログラミング言語が分かったところで、いつから始めようか迷っている方もいらっしゃると思います。

プログラミング言語を学ぶタイミングは、早ければ早い方がよいと言われています。

統計を分析するスキルがなければ使いこなせないRなどの例外もありますが、PythonJavaScriptといったプログラミング言語は、小中学生でも習得が可能です。

プログラミング言語を学ぶタイミングが早いと以下の3つのメリットが得られるので、詳しくご紹介します。

プログラミング言語を早くから学ぶメリット3つ
① 論理的思考力を養える
② 問題解決力が育つ
③ ものづくり精神が培われる

論理的思考力を養える

プログラミング言語を小中学生のうちに学び始めると、自然に論理的思考力を養えます。

大人の場合、「学習教材にこう書かれているからこの順序でコードを記述していこう」というように、決まったパターンを丸覚えするようなプログラミング言語の活用をしている人は、非常に多くいます。

一方で小中学生の場合は、プロセスを経て結果にたどり着くことを実感しながらプログラミング言語を習得するので、プログラミングにおいて非常に重要なプログラミング的思考力が身につきます

問題解決力が育つ

小中学生の頃からプログラミング言語を学んで論理的思考力が身に着つくと、問題解決力が育ちます。

プログラミング言語を習得する際には以下の流れを何度も繰り返すことになるからです。

 問題点を発見 → 間違っている箇所の分析 → 修正・改良して解決

うまくいかない時に自分が記述したコードを振り返って修正・改良する作業は、実生活における問題解決力も育みます。

プログラミング言語の習得を通して、困難な場面に直面した時も、力強く生き抜ける力を身に着けられるでしょう。

ものづくり精神が培われる

小中学生のうちにプログラミング言語を学び始めると、ものづくり精神が培われます。

小中学生の頃は工作をするのが好きだった人も、大人になるにつれて頭がこり固まってしまう人は少なくありません。

世の中の常識に囚われない自由な発想ができる小中学生のうちにプログラミング言語を習得すると、表現の場が広がってアプリやゲームなども、作成することが可能になります。

小中学生のうちからプログラミング言語を学ぶと論理的思考力や問題解決力を養って将来に役立つので、お子様のプログラミング教育に興味を持った方は多いことと思います。

まとめ

この記事では、プログラミング言語について詳しくご説明させていただきました。

最後に記事の内容をまとめてみると、プログラミング言語とは人がコンピューターを思い通りに動かすために必要となるコンピューター専用の言語のことです。

以下の図にあるような仕組みで、まずはテキスト形式のプログラミング言語で書かれたソースファイルがオブジェクトファイルに変換されます。

さらに、コンピューターが理解できる「0」と「1」の羅列になった実行ファイルに変換して、コンピューターに指示を出しているのです。

プログラミング言語を活用してできることは、以下の4つです。

プログラミング言語でできること4つ
① Webサイトの構築
② アプリケーション開発
③ 電子機器の動作制御
④ AI・機械学習プログラムの開発

知っておくべきプログラミング言語の難易度別の種類一覧は、以下の通りです。

プログラミング言語の種類一覧

難易度プログラミング言語できること
HTML・CSS・Webページのレイアウト・デザイン
・HTMLメールの作成
PHP・Webサイトのバックエンドの開発
・Webアプリケーションの開発
・CMSの開発
Ruby・Webサイトのバックエンドの開発
・Webアプリケーションの開発
Visual Basic (Visual Basic.NET・Windowsアプリケーションの開発
・Officeアプリケーションの拡張機能の開発
★★JavaScript・Webサイトのフロントエンドの開発
・動的なWebページの開発
・Webアプリケーションの開発
★★Python・AIの開発
・Webアプリケーションの開発
・バックエンドの開発
・データの分析・解析
★★★Go・バックエンドの開発
・ドローンやロボットの制御
・IoT開発
★★★Swift・Apple製品向けアプリケーションの開発
★★★C・Windowsアプリケーションの開発
・ゲームの開発
・Webアプリケーションの開発
★★★★Kotlin・Androidアプリの開発
・バックエンドの開発
★★★★Java・Androidアプリの開発
・バックエンドの開発
・組み込みシステムの開発
・ゲームの開発
★★★★R・機械学習
・データの分析・解析
★★★★C・OSの開発
・組み込みシステムの開発
・ソフトウェア開発
★★★★Objective-C・iOSアプリの開発
・MacのPCアプリの開発
★★★★★Julia・機械学習
・データの分析・解析

プログラミング言語を学ぶタイミングは早ければ早い方がよく、そのメリットは以下の3つです。

プログラミング言語を早くから学ぶメリット3つ
① 論理的思考力を養える
② 問題解決力が育つ
③ ものづくり精神が培われる

プログラミング学習を始めたら、プロ検(プログラミング能力検定)にチャレンジしてみよう

プログラミング能力検定(プロ検)

「プロ検(プログラミング能力検定)」はプログラミングの基礎となる知識を測るための試験です。
順次処理、条件分岐、繰り返し、変数など、プログラミングの概念の理解度を体系的に分析・評価することで、プログラミング能力を詳細に測り、それまでの学習成果を証明すると共にその後の効果的な学習に繋げることができます。

レベル別になっているため、プログラミング学習を始めたら、是非力試しでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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