2024.04.04

共通テスト「情報Ⅰ」導入目前、不安を感じている教員が8割超え
テスト対策として実践型教材の導入を求める声も
※プログラミング総合研究所:2025年共通テストに向けた情報Ⅰに関する調査

 株式会社プログラミング総合研究所(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:飯坂正樹、以下プログラミング総合研究所)は、2025年の共通テストから導入される「情報Ⅰ」科目に対する教員の意識や学校現場の状況を把握すべく、全国の教員・学校関係者462名を対象にアンケート調査を実施いたしました。
 今回の調査では、職位や地域を問わず、多くの教員が共通テストの「情報Ⅰ」科目に対して不安に思っていることや、学校現場において、「情報Ⅰ」を学ぶ環境が十分に整っていないと感じていることが明らかとなりました。また、「情報Ⅰ」科目への対策として、授業で活用できたり、生徒が自学できたりするようなアプリやソフトウェアがあったらいいと回答した教員がそれぞれ約6割近くいた一方で、普段の授業については教科書を中心に進めていると回答した教員が半数以上と、現状はアプリ、ソフトウェアの活用が十分に進んでいないことも判明しました。

【調査概要】
調査対象:全国の教員・学校関係者462名(有効回答数)
調査手法:インターネット調査
調査内容:「情報Ⅰ」科目に対する意識調査
実施期間:2024年2月20日~3月8日

本リリースに関する内容をご掲載の際は、必ず「プログラミング総合研究所調べ」と明記してください

Topic1.
2025年共通テスト「情報Ⅰ」導入を目前に86.7%が不安であると回答!
理由は「生徒の理解度が共通テストのレベルに追い付いているかがわからない」が53.6%と最多

 全国の教員・学校関係者462名を対象に、2025年の共通テストより導入される「情報Ⅰ」科目への意識調査を実施した結果、86.7%※1が不安に感じていると回答しました。「情報Ⅰ」科目の導入を目前に、生徒の理解度に対して不安視している教員や、指導時間の不足を課題と感じている教員が多いことが明らかとなりました。特に、共通テストのレベルに対して、現状の生徒の理解度が追い付いているかがわからないと回答した教員が53.6%と半数を超え、試作問題は公開されているものの、初めての実施を前に、どこまで対策を行えばよいか推し量れないことに不安を感じていることが伺えます。
※1「とても感じている」「感じている」「少し感じている」と回答した人の合計で算出

Topic2.
全国の教員・学校関係者の3分の1以上が「情報Ⅰ」を学ぶ環境が整っていないと回答!
自学用教材の未導入や教員不足が大きな課題に

 全体の35.2%※2が自校の「情報Ⅰ」を学ぶ環境が十分に整っていないと回答しました。2025年の共通テストを目前に、学習環境の提供が十分に行き渡っていないことが明らかとなり、少なからず地域や学校ごとに格差が生まれていることが伺えます。
 特に、生徒が自学に活用できるようなアプリやソフトウェアを導入できていないことや、教員不足により専門免許を持っていない教員が臨時で対応していることなどを理由に挙げる回答が目立ちました。
※2「あまり整っていない」「全く整っていない」と回答した人の合計で算出

Topic3.
共通テスト「情報Ⅰ」に向け、現状具体的な対策ができていないのは約3割!
生徒が自学時に活用できるアプリやソフトウェアの導入を望む声が6割近くに

 共通テスト「情報Ⅰ」に向け実施している具体的な対策を調査した結果、「実習形式での授業の実施」が52.2%と半数を超え最も多い結果となりました。一方で、32.3%が「現状具体的な対策を行えていない」ことも判明しました。共通テストまで1年を切り、各学校における取り組みがますます本格化していく中で、新たに追加される「情報Ⅰ」への対応が急務となっています。 
 また、今後対策を行っていく上で「生徒が自学時に活用できるアプリやソフトウェアの導入」を希望しているのが57.5%、「授業で活用できるアプリやソフトウェアの導入」を希望しているのが55.9%と、それぞれ6割近くに上り、座学にとどまらない実践形式の学びを実現するコンテンツを活用したいと思っている教員が多くいることも判明しました。あわせて、共通テスト「情報Ⅰ」に対して不安に思っている理由として最も多かった「共通テストのレベルに生徒の理解度が追い付いているかわからない」という回答とも関連し、今後の対策として4割以上の教員が「生徒のレベルを全国規模で測れるテストの活用」を希望していることもわかりました。
 特に情報Ⅰのように、実践が学びの軸となる分野においては、座学のみの学習だと理解度の促進にも限界があるために、生徒に対して、いかに学びやすい環境を提供するか模索している教員も多いことが伺えます。

Appendix.
地域別の意識調査結果

 共通テスト「情報Ⅰ」への調査結果として、不安に思っている割合が最も多かったのは北関東エリア(茨城・栃木・群馬)の93.6%で、続いて中国エリア(鳥取、島根、岡山、広島、山口)の90.3%、首都圏エリア(東京・神奈川・千葉・埼玉)の89.4%と続きました。一方で、最も低い割合である四国エリア(徳島、香川、愛媛、高知)についても約8割が不安に思っていると回答していることから、全体的にみて学校現場では「情報Ⅰ」の対策について試行錯誤が続いていることが伺えます。
 また、「情報Ⅰ」を学ぶ環境について、整っていないと回答した割合が最も多かったのも北関東エリアで59.4%でした。「不安に思っている」と回答した割合はエリアごとに約8割以上という結果になったものの、「情報Ⅰを学ぶ環境が整っていない」と回答した割合が半数以上の約6割にのぼったのは北関東エリアのみということが判明しました。整っていないと考える理由としては「教員不足」と回答したのが47.4%と半数に迫ったほか、「基本は座学中心の授業である」「授業や自学に活用できるアプリ、ソフトウェアを導入していない」など、学びの環境やコンテンツを理由と答えたのが36.8%と続きました。
 各地域において、情報Ⅰに対する取り組みは進んでいるものの、エリア問わず、多くの教員が対策や学ぶ環境を十分に提供できていないと考えていることが伺えます。

【プログラミング能力検定(プロ検)について】
 2020年12月にスタートしたプロ検は、主旨にご賛同いただいたプログラミングスクール、学習塾、パソコン教室、学校、学童など、多様な教育機関にて実施されており、子ども達のプログラミング学習への意欲喚起や学習継続のきっかけとして、また、受験者や教育者が個人のプログラミング能力・技能を可視化した上で、効果的な学習・指導に繋げることができるツールとして活用されています。
 現在、プロ検はビジュアル言語版、テキスト言語版のどちらにも対応しており、様々なレベルの方に受験いただけます。

【CFRP(プログラミング教育の共通参照枠)について】
 『プログラミング能力検定』協会が提供するプロ検はCFRPに準拠しております。プロ検を受験いただくことで、CFRPに沿い現状のプログラミング能力値を測定・把握することが可能です。
 なお、2025年度の共通テストから導入される「情報Ⅰ」に関しては、「CFRPレベル5」の取得を学習達成の一基準として参照いただけます。

※参考:CFRPとは?
https://programming-sc.com/cfrp/

CFRP プロ検テキスト言語版 プロ検ビジュアル言語版
レベル 段階 レベル レベル
6 実用性の高いプログラムを
作成可能
6
5 5
4 複雑な処理のプログラムを
作成可能
4
3 3 4
2 簡単な処理のプログラムを
作成可能
2 3
1 1 2
1

プロ検の導入をご希望のスクール・学校等の方は下記よりお申込みください。
https://programming-sc.com/contact_groupfaq_1/

■本件に関する問い合わせ先
会社   :プログラミング能力検定協会
住所   :〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-11-1メトロポリタンプラザビル12F
TEL    :03-6912-8202
eMail  :info@programming-sc.com


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