「ブラインドタッチを身につけたいけど、何からはじめればいいの？」
「練習しているのにタイピングがうまくならない…」
本記事では、初心者でも挫折しないブラインドタッチ練習方法と上達するためのコツをわかりやすく解説します。
最後まで読むと、挫折しないためのコツや自分に合った練習方法が明確になり、今日からスムーズに練習をはじめられるようになります。ぜひ参考にしてみてください。
【記事のポイント】
- ブラインドタッチを練習するメリット
- ブラインドタッチ練習の前に知っておくべき基本知識
- 初心者におすすめのブラインドタッチ練習ステップ
- ブラインドタッチ練習で挫折しないコツ
- おすすめの練習教材
ブラインドタッチを練習する3つのメリット
ブラインドタッチを練習することで得られるメリットは以下の3つです。
- 仕事の作業効率が上がる
- 入力ミスが減り集中できる
- 目や肩が疲れにくくなる
1.仕事の作業効率が上がる
ブラインドタッチを身につければ、速く文字を打てるようになるため、作業効率が上がります。
たとえば、1時間かかっていたレポート作成やデータ入力が30分ほどで終わるようになれば、早く終わった分好きなことに時間を使えます。
キーボードを見ながら打つタイピングでは、手元に意識が向いてしまうため、作業のリズムも途切れがちです。
タイピングが速いと、メール返信や会議中の議事録作成などがスムーズに進み、ビジネスシーンでの信頼獲得にもつながります。
2.入力ミスが減り集中できる
ブラインドタッチが身につくと、常に視線を画面に向けたまま入力できるようになるため、入力ミスが大幅に減ります。
キーボードを見ながら打つ場合、文章を打ち終えてから誤字に気づき、何度も修正するといったムダな作業が発生しがちです。
しかし、ブラインドタッチなら入力した瞬間に画面上で文字を確認できるため、ミスが起きても即座に修正できます。
手元と画面の視線移動が減ることで集中力も維持しやすくなり、作業全体のミスが減り、安定したスピードで入力できるようになります。
3.目や肩が疲れにくくなる
正しい姿勢でブラインドタッチを行うと、身体への負担が減り、長時間の作業でも疲れにくくなります。
キーボード作業で起きやすい症状は次のとおりです。
- 首の痛み
- 肩こり
- 眼精疲労
- 腱鞘炎
- 猫背
自己流や手元を見ながらのタイピングでは、手首や肩に余計な力が入り、症状を悪化させる原因にもなります。
一方、ブラインドタッチの練習はキー配置を覚えるだけでなく、自然と負担の少ない姿勢を身につけられる点も大きなメリットです。
身体の健康を守りながらパフォーマンスを維持するためにも、正しい姿勢でのタイピングを身につけておきましょう。
ブラインドタッチ練習のデメリット・注意点
ブラインドタッチ練習のデメリット・注意点は以下の3つです。
- 習得までに一定の時間がかかる
- 練習初期は入力速度が遅くなる
- 独学だと誤ったフォームが身につく可能性がある
それぞれ詳しく解説します。
習得までに一定の時間がかかる
ブラインドタッチは、短期間で一気に習得できるスキルではありません。
指の動きを覚え、視線をキーボードから離しても自然に入力できるようになるまでには、どうしても時間がかかります。
とくに最初は、普段使わない指を使う動作が多く、思うように手が動かずストレスを感じる人も少なくありません。
しかし、指が思うように動かない時期は誰にでもあります。
毎日少しずつ練習を続けていくことで、スムーズにタイピングできるようになるため、最初から完璧を求めないようにしましょう。
練習初期は入力速度が遅くなる
ブラインドタッチの練習をはじめた直後は、どうしても入力速度が遅くなります。
入力速度が遅くなるのは使っていない指を動かしたり、手元を見ない打ち方に切り替えたりするためです。
一時的に遅くなることで「前よりタイピングが下手になった」と感じる人もいますが、正しいフォームを覚える準備期間だと考えてください。
速度は後から必ず伸びるため、焦らずに練習を続けるようにしましょう。
独学だと誤ったフォームが身につく可能性がある
ブラインドタッチを独学で進める場合、誤ったフォームが身についてしまう可能性があります。
たとえば、次のようなクセが挙げられます。
- 小指が担当するキーを中指や薬指で押す
- 手首を固定せず不用意に動かしてしまう
- 入力後にホームポジションへ戻らない
誤ったフォームで練習を続けると、修正するのにも多くの時間がかかります。
速く上達するためにも、最初の段階で正しいホームポジションと指の使い方を理解しておきましょう。
ブラインドタッチ練習の前に知っておくべき基本知識
ブラインドタッチ練習をはじめる前に以下の3つを押さえておきましょう。
- ホームポジションを理解する
- 指ごとの担当キーを把握する
- 疲れにくい姿勢と手の位置を整える
まず必ず守るべきルールは「ホームポジション」の徹底です。
キーボードの「F」と「J」にある小さな突起を指先の感覚で探し、左右の人差し指を正しい位置に置けるようにしましょう。
ホームポジションが身についたら、次に指ごとの担当キーを覚えてください。
とくに右手小指は担当範囲が広く、最初は動かしにくいと感じる人も多いですが、慣れることで正確性が安定していきます。
最後に、疲れにくい姿勢と手の位置を整えることも重要です。背筋を伸ばし、肘を90度前後に保つように意識するだけで、長時間でも快適にタイピングできるようになります。
初心者におすすめのブラインドタッチ練習ステップ
初心者におすすめの具体的な練習ステップは以下のとおりです。
- 母音（あいうえお）から覚える
- か行からわ行まで練習する
- 濁音・拗音・小文字を練習する
- 数字キーや記号の入力に慣れる
- 長文で実践的な練習をする
- 苦手なキーを重点的に練習して弱点をなくす
焦らず、ひとつずつできるまで実施していきましょう。
1.母音（あいうえお）から覚える
ブラインドタッチを練習する最初のステップは、母音（あいうえお）を正確に入力できるようにすることです。
日本語のタイピングは「子音+母音」の組み合わせで成り立つため、まず母音を確実に押せるようになると、行ごとの練習がスムーズになります。
たとえば「か」は「k + a」、「て」は「t + e」など、どの文字も母音がベースとなっています。
はじめはゆっくりで構わないので、指の動きと位置を確認しながら、母音5つを完璧に入力できるように練習を進めましょう。
2.か行からわ行まで練習する
母音の入力に慣れたら「か行」から「わ行」まで、行ごとに練習していきましょう。
日本語のタイピングでは、行ごとに使う指の動きがある程度決まっています。
たとえば、「か行」はk+母音、「さ行」はs+母音といったように、行ごとに子音が固定されます。そのため、行単位で練習することで指の動きを体系的に覚えることが可能です。
最初は指の動きがぎこちなく感じるかもしれませんが、繰り返すほどスムーズになっていきます。
焦らずに1行ずつ確実に覚えて、ローマ字入力に慣れていきましょう。
3.濁音・拗音・小文字を練習する
基本的な日本語入力に慣れてきたら、濁音・拗音・小文字の練習に進みましょう。
拗音は子音+母音+特殊キーのように複数のキー操作が必要になるため、最初は指の動きが複雑に感じることがあります。
たとえば以下のような入力です。
- 「ぎゃ」= g + y + a
- 「しゃ」= s + h + a
- 「っ」= x + t + u
最初は入力が遅くなっても問題ありません。まずは頻出する拗音（きゃ・しゃなど）から繰り返し練習し、徐々に指を慣らしていくことが大切です。
濁音・拗音・小文字は、メールやチャットなど日常的な文章でも頻繁に使われるため、繰り返し練習しましょう。
4.数字キーや記号の入力に慣れる
濁音や拗音などの入力に慣れてきたら、数字キーや記号の練習にも取り組みましょう。
数字キーや記号はホームポジションから遠い位置にあるため、小指や薬指を使う動作が増え、苦手に感じる人が多い領域です。
たとえば、数字や句読点などは文章やパスワード入力で頻繁に登場しますが、感覚に頼って打とうとするとミスが増えやすくなります。
まずは数字キーを1〜9まで順番に打つ練習を行い、次によく使う記号を組み合わせて入力する練習をしましょう。
はじめのうちは小指が思うように動かず、手が疲れやすくなりますが、繰り返し練習することで確実に慣れていきます。
5.長文で実践的な練習をする
基礎が身についたら、長文を使って実践的な練習を行いましょう。
短い単語だけの練習では、実際の文章入力で必要になる「指の移動」「入力テンポの維持」などのスキルを身につけられません。
長文練習では、普段あまり使わないキーも自然と登場するため、弱点を発見したり、指の可動域を広げたりする効果があります。
はじめは以下のような文章に挑戦していくのがおすすめです。
- ブログ記事
- エッセイ
- 簡単な説明文
慣れてきたら、自分が好きな歌詞やお気に入りの小説の一文など、興味のある文章に挑戦すると飽きずに続けやすくなります。
長文を毎日少しずつ入力するだけでも、実務に近いタイピングスキルが着実に身についていきます。
6.苦手なキーを重点的に練習して弱点をなくす
ブラインドタッチ練習の最後のステップでは、苦手なキーを集中的に練習して弱点をなくすようにしましょう。
苦手なキーがあるまま練習を続けても、ミスしやすい箇所はいつまでも改善されません。
たとえば「R」や「T」のキーが打ちづらい場合は、「ら行」や「た行」を繰り返し練習することで、指の動きが滑らかになります。
また、小指で押しにくい記号キーは苦手な人も多いため、特化した練習時間をつくるのも効果的です。
苦手なキーをひとつずつ丁寧に克服していくことで、全体的な正確性が高まり、タイピングのストレスが大幅に減ります。
ブラインドタッチ練習の上達に役立つ3つの指標
ブラインドタッチ練習の上達に役立つ指標は以下の3つです。
- 入力速度
- 正答率
- 苦手なキーの種類
客観的なデータにもとづいて改善していくと早く上達できるので、参考にしてみてください。
入力速度
入力速度は、自分がどれくらい速くタイピングできるのかを測るための指標です。
WPM（1分間に入力した単語数）やKPM（1分間の打鍵数）といった単位で表示され、多くのタイピング練習サイトでもスコアとして活用されています。
実務でストレスなく作業するためには、1分間に100文字以上入力できることがひとつの目安です。
ただし、伸ばすべきなのは一時的に出る「最高速度」ではなく「平均速度」です。
週に一度のように決めて、定期的に速度を測定しましょう。「先週より10スコア伸びた」といった小さな成長を記録していくことで、継続のモチベーションにもつながります。
正答率
正答率は、ブラインドタッチがどれだけ正確にできているかを測る指標です。
いくら速度が速くても、入力ミスが多ければ実務での作業効率は上がりません。
正答率が高いほど、タイピングに余計な修正作業が発生せず、ストレスのない入力ができるようになります。
タイピング練習サイトでは、テストの最後に「正確率」や「ミス数」として数値化されるため、自分のクセを客観的に把握できます。
とくに、同じ文字で何度もミスしている場合は、指の動かし方やホームポジションが崩れているかもしれません。
正答率を確認する際は、90％以上を目安にするのがおすすめです。
正確に打てるようになると、スピードも自然と伸びていくため、まずは簡単な単語でミスをなくすように練習しましょう。
苦手なキーの種類
ブラインドタッチの練習では、まず自分がどのキーを苦手としているかを把握することが重要です。
たとえば「右手中指が担当するキーが遅い」「小指で押す記号が苦手」など、弱点は人によって大きく異なります。
苦手なポイントを意識せずに練習を続けても、原因となるキーはいつまでも改善されず、スピードも伸びません。
タイピングチャレンジのような練習サイトで正答率が低いキーを確認し、集中的に練習することで、苦手を克服できるようになります。
ブラインドタッチ練習で挫折しないコツ4選
ブラインドタッチ練習で挫折しないコツは以下の4つです。
- 手元を見て入力しない
- 毎日10分でも継続する
- 簡単なところからはじめて自信をつける
- 遅くても正確性を意識する
ブラインドタッチ練習は繰り返しの作業が多いため、挫折しないようにコツを押さえて取り組むようにしましょう。
1.手元を見て入力しない
ブラインドタッチ練習では、どれだけミスタッチをしても、手元は見ないようにしましょう。
ブラインドタッチは指先の感覚でキーの位置を把握するため、「少しだけ…」と手元を見てしまうと、一向に上達しません。
もしキーの位置がわからなくなっても目で探すのではなく、一度ホームポジションに戻り、指の感触だけで探すようにします。
どうしても見てしまう場合は、ホームポジションに確実に戻る練習からはじめましょう。
ホームポジションを習得できれば、ブラインドタッチもやりやすくなります。
2.毎日10分でも継続する
ブラインドタッチは1日で長時間やれば身につくものではないため、毎日10分でも継続的に練習する必要があります。
継続して練習することで、徐々に指の動きが安定し、自然とスピードと正確性が向上していきます。
継続を習慣化するためには、以下のように日々のルーティンに紐づけるのがおすすめです。
- お風呂に入る前
- 歯磨きする前
- 夜ご飯を食べる前
毎日の行動に練習を組み合わせると、意志の力に頼らず継続しやすくなります。
どうしても疲れている日は「5分だけ」でも構わないので、タイピング練習をするようにしましょう。
3.簡単なところからはじめて自信をつける
ブラインドタッチを練習する際は、「あいうえお」のような簡単な練習からはじめるのがおすすめです。
簡単な単語からクリアしていくことで、「全問正解できた」「手元を見ずに打てた」という小さな成功体験を積み重ねられます。
いきなり長文や難易度が高い文章に挑むと、ミスを連発してしまい「自分にはムリだ」と自信を失う原因になりかねません。
自信がついてから徐々にレベルを上げていけば、難しい課題にも前向きに取り組めるようになります。
4.遅くても正確性を意識する
ブラインドタッチの練習中は、どんなに遅くても正確に打つことを意識しましょう。
練習段階でムリにスピードを上げようとすると、ミス入力が増え、削除して打ちなおすという余計な作業が増えてしまいます。
また、ミスを放置して速く打つクセがつくと、誤ったタイピング方法が習慣化してしまい、後から修正するのが難しくなります。
まずは簡単な単語を100％正確に入力できることを目標にしましょう。
正確性が身につくと、自然と手元を見ないまま入力できるようになり、指の動きもスムーズになります。
目標をもってブラインドタッチ練習するなら「タイピングチャレンジ」がおすすめ
出典：タイピングチャレンジ
ブラインドタッチ練習は、明確な目標があるほうが継続しやすく、上達も早くなります。
しかし、初心者の人は「何を基準に練習すればいいのか」「どこまでできれば合格なのか」がわからず、途中で迷ってしまうことも少なくありません。
プログラミング能力検定が提供する「タイピングチャレンジ」では、レベルごとに明確な指標があるため、段階的に基礎を身につけられるおすすめの教材です。
レベル別に明確な達成基準がある
タイピングチャレンジは1〜7レベルまで用意されており、それぞれ明確な達成基準が設定されています。
以下は、レベル別のクリア基準と指標をまとめた表です。
| レベル | 文字数 | 正確率 | レベルごとの能力指標 |
| レベル1 | 8文字/分 | 90% | タイピング初心者相当。 |
| レベル2 | 15文字/分 | 90% | キーボードの配置を少し覚えた段階。 |
| レベル3 | 25文字/分 | 90% | キーボードの配置に慣れ、素早くタイピングができる段階。 |
| レベル4 | 40文字/分 | 95% | 大人の手書きの速さレベル。複数の指を使いこなせている段階。 |
| レベル5 | 60文字/分 | 97% | パソコンを使った仕事をする上で必要なレベル。 |
| レベル6 | 100文字/分 | 99% | 事務職やプログラマーなど日常的にタイピングをする職業レベル。 |
| レベル7 | 200文字/分 | 99.5% | 競技タイピングの選手やリアルタイム文字起こしなどに相当。 |
レベル5以上からは仕事で使える段階に相当するため、学生や社会人はレベル5をクリアできるようにしましょう。
レベル7は求められる基準が高く、レベル6をクリアして物足りない人やさらにタイピングスキルを向上させたい人におすすめです。
成果が一目でわかるチャレンジレポートが発行される
タイピングチャレンジでは、成果が一目でわかる「チャレンジレポート」が発行されます。
出典：タイピングチャレンジ
チャレンジレポートで確認できる内容は、以下のとおりです。
- 1分間あたりの文字数
- 正確率
- ミスタイプ数
- 連続ミス数
- 押し間違えたキーの種類
自分の苦手なキーやどのくらい正確に打てているかがデータとしてわかるため、改善点を把握できます。
何度も挑戦し改善していくことで達成感も味わえ、モチベーションが維持しやすいのもメリットです。
まとめ：ブラインドタッチは正しい練習で誰でも上達できる
ブラインドタッチは、正しい練習を続けることで誰でも上達できるスキルです。
ただし、短期間ですぐにうまくなるわけではないため、焦らずコツコツ取り組む姿勢が大切になります。
最後に、ブラインドタッチ上達のポイントをおさらいしておきましょう。
- 毎日10分でも継続する
- 遅くても正確性を優先する
- 簡単なところからはじめ、自信をつける
ポイントを意識して取り組むことで、タイピングの基礎力が着実に身につきます。
また、プロ検が提供する「タイピングチャレンジ」を活用すると、現在の実力を客観的に把握でき、レベル別の目標に沿って練習を進められます。
効率よく上達したい人は、一度チャレンジしてみましょう。